こんにちは。
?世界中の足元をゴキゲンにする?✨
(@TatsuokaShoes)
立岡靴工房の立岡海人です。
いつもオーダーメイド靴のお問い合わせや
ご来店のご予約ありがとうございます。
今日のブログでは、立岡靴工房が得意としております
手染めでの靴の色直し事例をご紹介します。
【パティーヌ靴の色落ち修正】
靴磨きをしようとしたら
ダークブラウンのグラデーションが
全て落ちてしまった場合の
リカラーについて解説しました。染料を使って染め直したので
色落ちしにくい仕上がりに。パティーヌ靴のリムーバーの選び方は
慎重にお願いします!https://t.co/t8w92mLS4j pic.twitter.com/3gobVlAXz2— ?立岡靴工房?世界中の足元をゴキゲンにする (@TatsuokaShoes) September 9, 2020
立岡靴工房のYouTubeを見ていただいた方からの問い合わせで
「靴磨きをしようとしたら、色が落ちてしまった」
というご相談でした。
全体的にイエロー系のライトブラウンなので
これはこれで良い色です。
つま先とモンクストラップベルトとカカトに
ダークブラウン系のグラデがあったとのこと。
(色落ち前のグラデーションイメージ画像です)
【パティーヌ靴染め直し全行程】
靴表面に靴クリームが残っていたら
改めて除去する
⬇︎
つま先やカカト、サイドラインに
ブラウン系の染料を重ねる
⬇︎
色の境目を、染料の薄め液で
擦ってグラデーションづくり
⬇︎
クレムのニュートラルで仕上げ
⬇︎
ダークブラウン系のワックスで
微調整で完成 pic.twitter.com/SiWbSqT8VJ— ?立岡靴工房?世界中の足元をゴキゲンにする (@TatsuokaShoes) September 9, 2020
靴によって革の仕上げ方が違うので
染料の入りやすさが全部違います。
最初は薄い色の染料を使って
この部分は多少カラーが濃くなっても大丈夫、なところから
色の入り具合を確認していきます。
カカトの部分を染め替えするときには
ハイシャインワックスが十分に除去出来ていることを
確認してから。
カカトはハイシャインしやすいので
ワックスがしっかり残っていることがある。
そうなると、全然色が入らないことになるので
少し強めのリムーバーを使うのもあり。
サイドラインも染料を入れていきます。
カカト、つま先と同じように、
ハイシャインワックスが残っていると
色が入りにくいです。
特に、足指の付け根あたりは曲がりジワがあるので
ワックスが残っていたり、
単にシワがあるだけで色が入りにくかったりするので
あまり色が入らないからといって
攻めすぎると、周辺との色の濃さがバランス悪くなるので注意。
染料の薄め液を使って、グラデーションづくり。
ブラウン系の染料を塗った境目を優しくこすります。
靴磨きも同じなんですが
靴修理やメンテナンスは、基本的に優しさで出来ています。
このとき、色が少し薄いかな、くらいで止める。
薄い色を濃く調整していくことは簡単だけど
一度濃く染めてしまった色を薄く調整するのは
少し難しい。
【染め直しの注意点】
染料は塗った直後は濃く見えるけど
乾いてくると色が薄くなるしかし!
色が薄くても靴クリームを塗ったら
ワントーン濃くなっていきますなので
「色が少し薄すぎるかな…」くらいで
仕上げの靴クリームで調整していく方が
失敗が少ないです。(何度か失敗したことあり) pic.twitter.com/gctuAFkBhr
— ?立岡靴工房?世界中の足元をゴキゲンにする (@TatsuokaShoes) September 9, 2020
立岡靴工房では、普段の靴磨きや染め替えの仕上げに
サフィール社製のクレム1925を使っています。
天然成分が多めで、塗った瞬間に油分、栄養成分が
革の奥深くまで浸透するので
想像以上に色がワントーン濃くなることがあります。
まずはニュートラル(無色)で色の変化を様子見ながら
足りない色味を、今回の場合はブラウン系のクリームを
つま先に追加したり
ハイシャインワックスをダークブラウン系にしたり
微妙なニュアンスを追加するような気分で
ワントーン濃い色に調整していくイメージです。
指で塗ったり、ペネレイトブラシで塗ったり
塗る方法はいろいろ。特に決めてない。
仕上げは、ほんの少し湿らせた柔らかい布で
触れるか触れないかくらいの優しさで磨く。
ちなみに。今回はハイシャイン無しの仕上げなんですが
クレム1925で磨いていくと、ハイシャインしやすい。
理由は、光沢が出やすい成分が多めなので
ハイシャインが完成する条件の下地が整っているというか
クレムのワックス成分で毛穴がほぼ埋まるので
ハイシャインワックスだけで毛穴を埋めなくてもいい。
なので、割と早くハイシャイン出来ます。
サフィールのミラーグロスを使うと、さらに早い。
完成。
つま先の光沢は抑えめ。
といってもクレム1925で仕上げているので
完全にマットな仕上がりではないですが
普段ハイシャインが標準の立岡靴工房としては
新鮮な気持ちです。楽しい。
サイドラインからカカトにかけてのグラデも良い感じ。
つま先のようにブラウン系で塗りすぎないようにしたので
ちょっとした軽さというか、遊び心というか
大人の余裕さ加減を表現してみたところです。
今回の染め替えで難しかった部分を紹介するとしたら
つま先の履きジワの部分。
深いシワが入っていると、薄い色が入りにくくて
シワの部分に色を入れようと頑張ると
シワの部分と、その周辺の色が入りやすい部分との間に
染まり具合が違うため、色の差が出来てしまう。
なので、緩やかなグラデーションが再現できないのです。
少しコントラスト強めのグラデーションで仕上げました。
もっと全体的に暗めorダークブラウン系のグラデであれば
自然なグラデが再現出来る可能性がありますが
薄い色でのグラデ希望の場合は、履きジワや傷などがあると
希望の通りには再現できないことが多いので
ご了承ください。
最後までお読みいただきありがとうございました。
今回の内容について
「自分はこの方法がより良いと思う」
とか
「この場合はどうするの?」など
質問などがありましたら
YouTubeコメントなどで教えてください。
YouTubeでも解説していますので、ぜひご覧ください!
今回ご紹介させていただいた加工に使う染料、薬剤などを
一部こちらで販売しています。
立岡靴工房 / クリーム・リキッド
いつも最後までお読みいただきありがとうございます。
当面の間、新型コロナウイルス感染症拡大防止のため
ご来店の際は完全予約制で承っています。
消毒液の設置、定期的な清掃、窓を開けた換気、
スタッフのマスク着用などを行なっております。
2組以上のお客様を同時に入れないための対策なので
ご了承くださいますよう、お願い申し上げます。
ご予約の際は予約状況のカレンダーをご覧いただき
「○」の時間帯をご指定くださいませ。
ご予約、お問い合わせは
電話 080−3882−9078 (SMS対応)
LINEでも対応しています。
立岡靴工房 立岡 海人
mobile:080−3882−9078
Mail : info@tatsuoka.shoes
HP : http://tatsuoka.shoes
LINEでのお問い合わせも対応しています、
立岡靴工房
〒700-0824 岡山県岡山市北区内山下2-11-5
OPEN 11:00~20:00 金曜日定休
予約制のため、ご来店の際は080−3882−9078(SMS対応)
もしくはinfo@tatsuoka.shoesまでお問い合わせください。
LINEでも対応しています。
youtubeでも靴の紹介をしていますのでチャンネル登録よろしくお願いします!
立岡靴工房立岡海人
岡山で手染めカラーパターンオーダーの靴屋をやっています。 パティーヌの加工工程や靴のメンテナンス方法を中心に更新しています\\\\٩( ‘ω’ )و ////
【ハッピーソックス】
立岡靴工房のパティーヌシューズに合わせてほしい!
足元がゴキゲンになるスウェーデンの靴下です。
カラー展開が多く、デザインもユニークなので
遊び心の溢れるあなたに履いていただきたいです。
ご来店をご検討されている方は
事前アンケートもご活用ください。
立岡靴工房オーダー予約事前アンケート
ご来店時にお伺いする内容をまとめました 次の予定がある方は時間短縮になりますのでご利用ください (所要時間3~5分)
この記事へのコメントはありません。