【パティーヌのリカラー】リムーバーを使ったらグラデーションを落としてしまった場合の染め直し

こんにちは。

?世界中の足元をゴキゲンにする?✨
@TatsuokaShoes

立岡靴工房の立岡海人です。

いつもオーダーメイド靴のお問い合わせや

ご来店のご予約ありがとうございます。

今日のブログでは、立岡靴工房が得意としております

手染めでの靴の色直し事例をご紹介します。

 

 

 

 

 

立岡靴工房のYouTubeを見ていただいた方からの問い合わせで

「靴磨きをしようとしたら、色が落ちてしまった」

というご相談でした。

 

 

スクリーンショット 2020-09-09 19.13.14

 

 

全体的にイエロー系のライトブラウンなので

これはこれで良い色です。

つま先とモンクストラップベルトとカカトに

ダークブラウン系のグラデがあったとのこと。

 

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(色落ち前のグラデーションイメージ画像です)

 

 

 


靴によって革の仕上げ方が違うので

染料の入りやすさが全部違います。

 

最初は薄い色の染料を使って

この部分は多少カラーが濃くなっても大丈夫、なところから

色の入り具合を確認していきます。

 

 

スクリーンショット 2020-09-09 18.59.33

 

 

カカトの部分を染め替えするときには

ハイシャインワックスが十分に除去出来ていることを

確認してから。

カカトはハイシャインしやすいので

ワックスがしっかり残っていることがある。

 

そうなると、全然色が入らないことになるので

少し強めのリムーバーを使うのもあり。

 

スクリーンショット 2020-09-09 19.00.03

 

 

サイドラインも染料を入れていきます。

 

カカト、つま先と同じように、

ハイシャインワックスが残っていると

色が入りにくいです。

特に、足指の付け根あたりは曲がりジワがあるので

ワックスが残っていたり、

単にシワがあるだけで色が入りにくかったりするので

あまり色が入らないからといって

攻めすぎると、周辺との色の濃さがバランス悪くなるので注意。

 

 

スクリーンショット 2020-09-09 19.00.52

 

染料の薄め液を使って、グラデーションづくり。

ブラウン系の染料を塗った境目を優しくこすります。

 

靴磨きも同じなんですが

靴修理やメンテナンスは、基本的に優しさで出来ています。

 

 

スクリーンショット 2020-09-09 19.01.09

 

 

このとき、色が少し薄いかな、くらいで止める。

 

薄い色を濃く調整していくことは簡単だけど

一度濃く染めてしまった色を薄く調整するのは

少し難しい。

 


立岡靴工房では、普段の靴磨きや染め替えの仕上げに

サフィール社製のクレム1925を使っています。

 

天然成分が多めで、塗った瞬間に油分、栄養成分が

革の奥深くまで浸透するので

想像以上に色がワントーン濃くなることがあります。

 

まずはニュートラル(無色)で色の変化を様子見ながら

足りない色味を、今回の場合はブラウン系のクリームを

つま先に追加したり

ハイシャインワックスをダークブラウン系にしたり

微妙なニュアンスを追加するような気分で

ワントーン濃い色に調整していくイメージです。

 

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指で塗ったり、ペネレイトブラシで塗ったり

塗る方法はいろいろ。特に決めてない。

 

仕上げは、ほんの少し湿らせた柔らかい布で

触れるか触れないかくらいの優しさで磨く。

 

 

ちなみに。今回はハイシャイン無しの仕上げなんですが

クレム1925で磨いていくと、ハイシャインしやすい。

理由は、光沢が出やすい成分が多めなので

ハイシャインが完成する条件の下地が整っているというか

クレムのワックス成分で毛穴がほぼ埋まるので

ハイシャインワックスだけで毛穴を埋めなくてもいい。

 

なので、割と早くハイシャイン出来ます。

サフィールのミラーグロスを使うと、さらに早い。

 

 

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完成。

つま先の光沢は抑えめ。

といってもクレム1925で仕上げているので

完全にマットな仕上がりではないですが

普段ハイシャインが標準の立岡靴工房としては

新鮮な気持ちです。楽しい。

 

 

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サイドラインからカカトにかけてのグラデも良い感じ。

つま先のようにブラウン系で塗りすぎないようにしたので

ちょっとした軽さというか、遊び心というか

大人の余裕さ加減を表現してみたところです。

 

 

 

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今回の染め替えで難しかった部分を紹介するとしたら

つま先の履きジワの部分。

深いシワが入っていると、薄い色が入りにくくて

シワの部分に色を入れようと頑張ると

シワの部分と、その周辺の色が入りやすい部分との間に

染まり具合が違うため、色の差が出来てしまう。

 

なので、緩やかなグラデーションが再現できないのです。

少しコントラスト強めのグラデーションで仕上げました。

 

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もっと全体的に暗めorダークブラウン系のグラデであれば

自然なグラデが再現出来る可能性がありますが

薄い色でのグラデ希望の場合は、履きジワや傷などがあると

希望の通りには再現できないことが多いので

ご了承ください。

 

 

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最後までお読みいただきありがとうございました。

 

今回の内容について

「自分はこの方法がより良いと思う」

とか

「この場合はどうするの?」など

質問などがありましたら

YouTubeコメントなどで教えてください。

 

YouTubeでも解説していますので、ぜひご覧ください!

 

 

 

 

今回ご紹介させていただいた加工に使う染料、薬剤などを

一部こちらで販売しています。

立岡靴工房 / クリーム・リキッド


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立岡靴工房立岡海人

岡山で手染めカラーパターンオーダーの靴屋をやっています。 パティーヌの加工工程や靴のメンテナンス方法を中心に更新しています\\\\٩( ‘ω’ )و ////

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