【ガジアーノ風パティーヌ】三陽山長のブーツを脱色して染め替えする

 

こんにちは。

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@TatsuokaShoes

立岡靴工房の立岡海人です。

いつもオーダーメイド靴のお問い合わせや

ご来店のご予約ありがとうございます。

今日のブログでは、立岡靴工房が得意としております

手染めでの染め替え事例をご紹介します。

 

 

最初は赤味の強いダークブラウン系のカラーでした

 

スクリーンショット 2020-09-16 11.56.14

 

 

染め替えのご希望は、ガジアーノガーリング風

色の薄い部分をつくったり

黒っぽいダークブラウン系に染め替えしていきます

 

スクリーンショット 2020-09-16 11.56.33

 

 

 

何はともあれブラッシング

 

 

スクリーンショット 2020-09-16 11.57.18

 

 

染め替えの前はレノマットリムーバー

 

スクリーンショット 2020-09-16 11.57.50

 

クリームの除去具合と合わせて

色の落ち具合もチェックしながら

 

スクリーンショット 2020-09-16 11.58.12

 

 

写真手前がレノマットリムーバー後

かなりマットな仕上がりになっています

 

スクリーンショット 2020-09-16 11.58.25

 

リムーブの際に問題になりやすいのは

ハイシャインワックスを完全に取り除けるかどうか

 

スクリーンショット 2020-09-16 11.55.55

 

 

コテコテのハイシャインワックスを除去するには

ハイシャインワックス用のリムーバーも各社販売していますが

立岡靴工房では、同じハイシャインワックスをつかって

ハイシャインワックスを除去します

 

石鹸で油汚れを落とす、みたいなイメージ

 

スクリーンショット 2020-09-16 11.58.36

 

最初は少し勿体ないくらいに塗っていく

塗ると言うより、擦り付ける感じ

スクリーンショット 2020-09-16 11.59.01

 

 

そうしたら、クロスの方に古いハイシャインワックスが

ガサーっと取れてくるので、何度か繰り返します

 

スクリーンショット 2020-09-16 11.59.18

 

 

だいぶ取れました

もうちょい取りたかったら、もう一度

レノマットリムーバーを使うのもありです

 

レノマットはやりすぎると革を痛めるので

ほどほどに

 

スクリーンショット 2020-09-16 12.00.00

 

続きまして、さらに脱色したいので

サフィールのフレンチリキッド無色を

塗っていきます

 

 

スクリーンショット 2020-09-16 12.01.10

 

サフィールの染料はアルコール系なので

無色だけを使うと脱色されていきます

 

スクリーンショット 2020-09-16 12.01.40

 

糸の縫い目部分には少し残りますが

結構バランスよく色を落とすことができました

これくらい白っぽく出来たら、染め替えしやすい

 

スクリーンショット 2020-09-16 12.00.39

 

 

革の状態によって部分的に色が残っていたり

色が抜けすぎたりしている部分があるので

薄いブラウンの染料を塗って整えます

 

スクリーンショット 2020-09-16 12.02.56

 

最終的には色が薄い部分も作りたいんですが

全体の濃度のバランスを整えるイメージ

 

スクリーンショット 2020-09-16 12.03.12

 

 

これぐらいのブラウン感をベースに

ダークブラウンを重ねていきます

 

スクリーンショット 2020-09-16 12.03.35

 

横から見たらこんな感じ

靴にシワが入っている部分は

色が抜けにくかったり

色が入りにくかったりするので

色ムラが起こりやすい

狙った通りの色ムラになればいいんだけど

コントロールするのは難しい

 

 

スクリーンショット 2020-09-16 12.03.49

 

 

ブラウンを重ねた後に、少し待ちます

染料が乾燥してくると色味が変わるので

極端な色ムラが発生したりするから

色の変化が落ち着くまで別の作業

 

1時間〜6時間くらい置くこともあります

 

 

 

スクリーンショット 2020-09-16 12.04.05

 

つま先からダークブラウンを重ねる

このときハイシャインワックスが残ってたら

色がうまく入ってくれないので

微妙な時は最初からやり直し

 

 

 

スクリーンショット 2020-09-16 12.04.27

 

 

今回はダークブラウンの黒っぽさが足りなかったので

黒い染料を追加して

ダークブラウンの黒の濃度を高めます

 

スクリーンショット 2020-09-16 12.04.46

 

 

革の状態によって色の入り具合が違うので

少し塗ってみて、色の変化を確認して

足りないな、と思ったら追加するし

濃く塗りすぎた場合は、薄めていく

試し塗りが出来ないことが多いので

狙った色を出すまでに時間かかるんですよ

 

 

スクリーンショット 2020-09-16 12.05.33

 

 

ダークブラウンのグラデーションづくりで

無色の染料を重ねてボカしていくところ

 

これも、意外と色が薄くなりすぎたり

狙ってない色ムラが出来たりするので

色が落ち着くまでこっちは落ち着かないよね

 

スクリーンショット 2020-09-16 12.05.01

 

 

だいたい狙い通りのグラデーションになりました

これ以上は色が変わっていかない、ってなってから

念のため数時間そのままにして更に様子をみる

 

スクリーンショット 2020-09-16 12.05.49

 

 

 

 

これでオッケー、ってなったら

靴クリームで仕上げていきます

染料のアルコールで革の油分が抜けてしまうから

サフィールのクレム1925を浸透させまくります

 

 

スクリーンショット 2020-09-16 12.06.04

 

 

手で塗ったり、ブラシで塗ったり、いろいろ

この時に気をつけるのは

油分が浸透していく際に

革の色がワントーン濃くなってしまうこと

 

なので、染める際は

「ちょっと薄いかな。。。」くらいで止めといて

靴クリームで調整していくことが多い

 

スクリーンショット 2020-09-16 12.06.35

 

最初は透明のクレム1925を塗っていくけど

黒っぽさが追加で欲しい時には

追加したい部分にダークブラウンのクレムを重ねたり

ハイシャインワックスで黒っぽい色を使ったりします

今回は狙い通りいけた

 

 

スクリーンショット 2020-09-16 12.06.55

 

 

ブラッシングの撮影むずい

 

スクリーンショット 2020-09-16 12.07.36

 

 

やわらかクロスで水研ぎ

少し濡らして、クリームを革の奥へ押し込む感じ

(とサフィールの人に教えてもらった)

 

スクリーンショット 2020-09-16 12.07.50

 

 

仕上げはサフィールノワールのビーズワックスポリッシュ

ダークブラウンでハイシャイン磨きしていきます

 

スクリーンショット 2020-09-16 12.08.15

 

 

ドヤ!

 

スクリーンショット 2020-09-16 12.08.52

 

 

 

 

もともとカッコいい靴だったけど

更にカッコよくなりました

 

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三陽山長は日本国内で10万円以内のブランドでは

かなりコスパが良い靴だと思います

 

立岡靴工房がある岡山には全然売ってないけど

コロナが落ち着いて東京出張が出来るようになったら

いろいろ試して履いてみたいと思いました

 

 

 

IMG_6677

 

 

染め替え希望イメージだったガジアーノガーリングのブーツ

ラストが違うので雰囲気は違いますが

かなり近づけたのではないでしょうか!

どんな感じでエイジングしていくのか楽しみですね〜

 

スクリーンショット 2020-07-12 17.50.28

最後までお読みいただきありがとうございました。

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