こんにちは。
?世界中の足元をゴキゲンにする?✨
(@TatsuokaShoes)
立岡靴工房の立岡海人です。
いつもオーダーメイド靴のお問い合わせや
ご来店のご予約ありがとうございます。
今日のブログでは、立岡靴工房が得意としております
手染めでの染め替え事例をご紹介します。
【三陽山長ブーツ染め替え】
赤味が強いカラーリングを
脱色加工をして
ダークブラウン系のグラデに
塗り直しところどころ色の抜け感を
手作業で再現したパティーヌを修正する際に
ハイシャインワックスが
リムーバーで落ちにくい時は透明のハイシャインワックスで
落とせますのでお試し下さい pic.twitter.com/jxt09277cU— ?立岡靴工房?世界中の足元をゴキゲンにする (@TatsuokaShoes) September 16, 2020
最初は赤味の強いダークブラウン系のカラーでした
染め替えのご希望は、ガジアーノガーリング風
色の薄い部分をつくったり
黒っぽいダークブラウン系に染め替えしていきます
何はともあれブラッシング
染め替えの前はレノマットリムーバー
クリームの除去具合と合わせて
色の落ち具合もチェックしながら
写真手前がレノマットリムーバー後
かなりマットな仕上がりになっています
リムーブの際に問題になりやすいのは
ハイシャインワックスを完全に取り除けるかどうか
コテコテのハイシャインワックスを除去するには
ハイシャインワックス用のリムーバーも各社販売していますが
立岡靴工房では、同じハイシャインワックスをつかって
ハイシャインワックスを除去します
石鹸で油汚れを落とす、みたいなイメージ
最初は少し勿体ないくらいに塗っていく
塗ると言うより、擦り付ける感じ
そうしたら、クロスの方に古いハイシャインワックスが
ガサーっと取れてくるので、何度か繰り返します
だいぶ取れました
もうちょい取りたかったら、もう一度
レノマットリムーバーを使うのもありです
レノマットはやりすぎると革を痛めるので
ほどほどに
続きまして、さらに脱色したいので
サフィールのフレンチリキッド無色を
塗っていきます
サフィールの染料はアルコール系なので
無色だけを使うと脱色されていきます
糸の縫い目部分には少し残りますが
結構バランスよく色を落とすことができました
これくらい白っぽく出来たら、染め替えしやすい
革の状態によって部分的に色が残っていたり
色が抜けすぎたりしている部分があるので
薄いブラウンの染料を塗って整えます
最終的には色が薄い部分も作りたいんですが
全体の濃度のバランスを整えるイメージ
これぐらいのブラウン感をベースに
ダークブラウンを重ねていきます
横から見たらこんな感じ
靴にシワが入っている部分は
色が抜けにくかったり
色が入りにくかったりするので
色ムラが起こりやすい
狙った通りの色ムラになればいいんだけど
コントロールするのは難しい
ブラウンを重ねた後に、少し待ちます
染料が乾燥してくると色味が変わるので
極端な色ムラが発生したりするから
色の変化が落ち着くまで別の作業
1時間〜6時間くらい置くこともあります
つま先からダークブラウンを重ねる
このときハイシャインワックスが残ってたら
色がうまく入ってくれないので
微妙な時は最初からやり直し
今回はダークブラウンの黒っぽさが足りなかったので
黒い染料を追加して
ダークブラウンの黒の濃度を高めます
革の状態によって色の入り具合が違うので
少し塗ってみて、色の変化を確認して
足りないな、と思ったら追加するし
濃く塗りすぎた場合は、薄めていく
試し塗りが出来ないことが多いので
狙った色を出すまでに時間かかるんですよ
ダークブラウンのグラデーションづくりで
無色の染料を重ねてボカしていくところ
これも、意外と色が薄くなりすぎたり
狙ってない色ムラが出来たりするので
色が落ち着くまでこっちは落ち着かないよね
だいたい狙い通りのグラデーションになりました
これ以上は色が変わっていかない、ってなってから
念のため数時間そのままにして更に様子をみる
これでオッケー、ってなったら
靴クリームで仕上げていきます
染料のアルコールで革の油分が抜けてしまうから
サフィールのクレム1925を浸透させまくります
手で塗ったり、ブラシで塗ったり、いろいろ
この時に気をつけるのは
油分が浸透していく際に
革の色がワントーン濃くなってしまうこと
なので、染める際は
「ちょっと薄いかな。。。」くらいで止めといて
靴クリームで調整していくことが多い
最初は透明のクレム1925を塗っていくけど
黒っぽさが追加で欲しい時には
追加したい部分にダークブラウンのクレムを重ねたり
ハイシャインワックスで黒っぽい色を使ったりします
今回は狙い通りいけた
ブラッシングの撮影むずい
やわらかクロスで水研ぎ
少し濡らして、クリームを革の奥へ押し込む感じ
(とサフィールの人に教えてもらった)
仕上げはサフィールノワールのビーズワックスポリッシュ
ダークブラウンでハイシャイン磨きしていきます
ドヤ!
もともとカッコいい靴だったけど
更にカッコよくなりました
三陽山長は日本国内で10万円以内のブランドでは
かなりコスパが良い靴だと思います
立岡靴工房がある岡山には全然売ってないけど
コロナが落ち着いて東京出張が出来るようになったら
いろいろ試して履いてみたいと思いました
染め替え希望イメージだったガジアーノガーリングのブーツ
ラストが違うので雰囲気は違いますが
かなり近づけたのではないでしょうか!
どんな感じでエイジングしていくのか楽しみですね〜
最後までお読みいただきありがとうございました。
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「自分はこの方法がより良いと思う」
とか
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一部こちらで販売しています。
立岡靴工房 / クリーム・リキッド
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立岡靴工房立岡海人
岡山で手染めカラーパターンオーダーの靴屋をやっています。 パティーヌの加工工程や靴のメンテナンス方法を中心に更新しています\\\\٩( ‘ω’ )و ////
【ハッピーソックス】
立岡靴工房のパティーヌシューズに合わせてほしい!
足元がゴキゲンになるスウェーデンの靴下です。
カラー展開が多く、デザインもユニークなので
遊び心の溢れるあなたに履いていただきたいです。
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